TAMASHII NATIONSBandai The Robot Spirits Side Overman King Gainer And Gachico Action Figure

なんと言っても大きさに満足です。リボルテックより一回り大きい感じです。ロボット魂の方が劇中のカッコ可愛さを表現出来ていると思います。ただ、接地、安定性が悪いです。マッスルエンジンって言うだけあって、筋肉質な感じも良く出てます。同スケールのガチコも嬉しいですが、もう少し稼働箇所が欲しかったかな…ブリュンヒルデの左腕た特に。SIDE OM 今後の展開も期待したいけど…難しいかな？次はゴレームとドゴッゾのセットで。

設定画寄りの広い肩幅やマッスルエンジンの張りを感じさせる太腿など、原型の出来は素晴らしい。アニメのエフェクトをそのまま抜き出したような美麗なフォトンマットリングも設置の自由度が高く楽しいです。ガチコもオマケながらしっかりとした作りこみ。反面、肘膝が90度程度しか動かない・足首の設置が劣悪など、可動面の練りこみはガンダムユニバースかな？と思うほど。特にキングゲイナーなのに首が上を向けないのは致命的です。とはいえ可動が簡素ということはそれだけ頑丈ということでもあり、存分にブンドドできるキングゲイナーのフィギュアとしては合格点でしょう。（ただし割引価格に限る）

富野由悠季監督が2002年に発表したロボットアニメ『OVERMAN キングゲイナー』から、主役メカ「キングゲイナー」のアクションフィギュアがバンダイから「こんな時期に」発売です。といっても、私はこの時期にフィギュアを売ることが不謹慎だのと申し上げたいわけではありません。もし、あなたが「このアニメのストーリー」を御存知であるなら、その理由は説明するまでもないでしょう。そこで、本作をご覧になったことが無い方々に向けて物語の「導入部分」をご紹介いたします。（御存知であれば、読み飛ばして下さい）未来の地球では、進みすぎた科学力が文明を停滞させ、地球環境は科学の手におえず悪化していました。そこで人類は、砂漠やツンドラ地帯に「閉鎖された巨大都市国家（ドームポリス）」を建設し、自然の回復を待つことにしたのでした。都市間の移動が制限されたため経済は衰退し、一般市民と為政者の間の貧富の差は大きくなりました。不法な移動を防ぐため、物流は鉄道会社によって管理されることになり、その取締まりは軍隊にも匹敵するほどの規模にまで発展していきました。しかし、長い年月を経るうちに、そのような管理社会を脱出しようと試みる「エクソダス」という活動が起こり、管理する側との摩擦が起きるようになったのです。物語は、引きこもりのVRゲームチャンプ「ゲイナー・サンガ」が、いわれのない罪（エクソダス扇動罪）で投獄され、その監獄でエクソダス請負人「ゲイン・ビジョウ」と出会うところから始まります。…というものです。よりにもよって「全人類自宅待機状態」なこのご時世に、そんなアニメの主役メカを製品化しようとは！　…もっとも、商品化が発表されたのは「この騒動」の前ですけれども。ところで、この世界観にロボットが「どう関わるのか」と申しますと、冒頭で「進みすぎた科学力」と申し上げましたが、まさにその象徴がこの世界におけるロボット兵器群「オーバーマン」なのです。その能力は…「相手の恐怖心を具現化する」「重力を操作する」「時間を止める」といった「とんでもないもの」で、それゆえにオーバーマンの所有は一部の特権階級にしか認められていません。では、このキングゲイナーの能力は何かと申しますと「加速」です…。なにやら非常に地味(笑)ですが、それも相まって主人公たちが「限られた手段で、どのように様々な苦難を乗り越えていくのか」が、この物語の「醍醐味」であり「作品における重大なテーマ」にもなっています。私自身としましても「そういうところ」が大好きな作品なので、本商品も即予約しました。…ただ「全く、迷いなく予約したか」といえば違います。その理由として「既に、リボルテック版という傑作が存在している」ことと、自分がそれを所持していることもあり「このフィギュアが自分にとって本当に必要かどうか」について、予約後は随分悩みました。商品をキャンセルせずに手に取った理由は、ロボット魂の商品展開には必ず「SIDE 〇〇」という「シリーズ名」がつくことです。シリーズ名がつく、ということは「ひとつ出して終わり」というわけにはいきません。リボルテック版には「XAN-斬-」というキングゲイナーのバリエーションモデルがありましたが、あれはオーバーマンのコンセプトデザインを手掛けた安田朗（やすだ　あきら）氏が「リボルテックのためにデザインしたもの」なので、まさか天下のバンダイ様がそれを使うなどありえないことでしょう。そう考えたとき、今後の展開は「敵オーバーマンの初アクションフィギュア化」あるいは「オーバーコート（オーバーマンに「特殊能力」をもたらす衣服）」の換装を可能にするプレイバリュー（もちろん特殊能力の再現などできはしませんが、その外見の再現にはなります）の実現といったものになるのではと思い、ならばこれは買っておかないと…という思考が、私の（ポンコツな）頭脳を巡ったのです。そこまで「妄想」してしまう背景として、これだけ面白い作品なのに商品化は数少ないことが挙げられます。何しろアクションフィギュアに至っては、これまで「リボルテック版の2体しかなかった」わけで、なぜここまで「誰も手を付けないのか」と不思議に感じるほどです。商品化できなかった理由については安田氏が過去に「バンダイさんは「関節が再現できないから」とおっしゃってましたよ」とtwitterで発言されていました。玩具メーカーがアニメのスポンサーにつかなかったゆえに可能となった「自由なデザイン」が私は大好きなのですが、安田氏は「（アニメの企画段階で）バンダイさんに「最初から」かんでもらってたら，また違ってたでしょうね」とも述べています。その経験（反省）から生まれたのがナイトメアフレーム（2006年に放送されたロボットアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』における人型兵器の名称）なのだそうです。そこで、添付画像に両者を比較したものを掲載しましたので、よろしければご覧ください。オーバーマンは「服を着る」というプレイバリューを目指したデザインのため、それまでの「アーマー装着型ロボット」との差別化が「機体の構造」にまで及んでいます。「内部を構成する人工筋肉が動力源も兼ねている」という設定にしても、デザイナーの立場からすれば「ガンダム的なコンセプトのメカ」が世の中に氾濫する中で「それらに埋もれないためには絶対譲れない要素」であることがわかります。しかし、それゆえに曲面主体の外見は「プラモにするには難しいデザイン」でもあります。射出成型においては、必ず「金型からパーツを抜ける面」が必要となりますが、その設計いかんでは「いかにもプラモ的な分割面」が出てしまったり「実物同様の分割に拘った結果、組み立てられない強度になってしまった」となってしまいがちです。事実、そうした失敗を大手メーカーでも時々見かけます。本商品のような完成品のフィギュアでも「まともな完成品が一つできるまでに、失敗作の山ができた」では商売になりません。「では、やりやすいようにアレンジすれば良いのでは」という意見もあるとは思いますが、そういったものはガンダムやエヴァのような「何度も商品になっているアイテム」には有効であっても、本商品には当てはまらないのではないでしょうか。PVCで成型されたこの商品は、そうした観点からすれば「現状で考えうる妥協点」といえます。ただし、関節構造については「2020年基準としては仕掛けに工夫がない」と感じました。例えば肩関節は、胴体側にスイング構造を入れるのが無理だったとしてもfigmaのような構造の「ダブルジョイント」にすればもう少し可動域は広がったと思いますし、首の構造も「大きく上を向けるようにすべきだった」とも思います。キングゲイナーといえば「飛行姿勢」ですからね。せっかくフォトン・マット・リング（オーバーマンの飛行時に発生する余剰エネルギー）の表現が拘ったものなのに、非常にもったいないと思うのです。添付画像の商品は、首可動に干渉している（と、思われる）箇所を「外見に影響が出ない範囲で」削っていますが…結局のところ首筋でひっかかるため、大した成果は出ていません。せめて『新・格闘素体』のような首の構造にしていただければ良かったんですけれど…。その一方で、キングゲイナーと同スケールのガチコとゲインがついているのは本商品の「売り」といえます（添付画像の『ワンコインフィギュア版』と比較した画像を併せてご覧下さい）。ガチコの大きさについてはワンコイン版が一回り小さいのですが、ゲインの大きさは両社ともほぼ同じなのです。リボルテック版キングゲイナーの大きさは全高約12cm、本商品は約13cmですので、リボルテック版にとってワンコイン版のゲインは少々大きすぎでした（そもそも別の会社の商品ですので当然ですけれども）。大小さまざまなメカが登場するのも「キングゲイナーというアニメの楽しいところ」ですが、それらを並べられるのは意外にも今回が初めてであり嬉しかったです。ただ、こちらのゲインは「無彩色」なのが残念ではあります。そこで塗装を施してみたのですが、これだけ小さいなら色合い的に「顔と髪の毛と手足の操縦装置だけ塗れば充分」なようにも感じました。カラーリングは、顔………薄茶色・ブラウン・ホワイト・ブラック髪の毛…オリーブドラブ（2）・ブラックコート…ミディアムグレー・ホワイト・薄茶色メカ色…ベースグレー（アクリジョン）※メカ色以外はMr.カラーです。で塗っていますが、顔や髪の色はもう少し明るくても良かったと思いましたし、服の塗り分けはだいぶ間違えてますので参考程度になさってください。この小ささでも、しっかりと顔や髪の毛のモールドがあるのは凄いと思います。小ささ、といえばこれらのスケールについてですが、キングゲイナーの大きさは設定によれば「成人男性の4.2人分」とあるのみで、具体的に何メートルというデータはありません。しかも付属のキャラプレートの人物のうち、平均的な成人男性の体格（と思われる）アスハム（金髪の男性）と比較したとき、このキングゲイナーは「付属のアスハムの5倍以上」なので、あまり当てにはなりません。（ただしキャラプレートとゲインの比率は、ほぼ揃っています）とはいえ、キングゲイナーのコクピット（胸部のあたり）は「付属のゲインがギリギリで収まりそうな大きさ（もっとも、本商品にコクピットの造形はありませんが）」なので、その設定を忘れれば良いだけのような気がします。「人間側の身長設定」は見つけられませんでしたが、仮にアスハムの身長が180cmとすれば、このキャラプレートの縮尺は1/72となります。なので、似たような縮尺の（例えばロシア兵とか）フィギュアを周囲に配置すれば雰囲気が出ると思いますし、そうした縮尺にとらわれず「ヴィネット（小さい面積で、絵画風に表現したジオラマのこと）」感覚で、異なるスケールのフィギュアを並べてみても良いと思います。最後に塗装についてです。私の手にした商品は、足首付近の赤い色に少し「はみ出し」がありました。やはり中国工場の影響でしょうか。現在の我々がこれほど多彩なフィギュアを手にできるのは中国のお陰ではあるのですが、今後はどうなっていくのでしょう。せっかく、ここまで技術が蓄積されたのですから、今後もなんらかの形で継承されてほしいと願っております。そんなわけで、多少の不満はあるものの造形は良く、おとなしめのポーズで飾っておく分には良いと思います。皆様もぜひ、とは申し上げにくいのですが、添付画像などをご覧いただきその上で「悪くないかな」と思っていただけたら、いずれ実物を手に取ってみて下さい。

リボルテックのキングゲイナーよりもアニメのシルエットに似ている、がそれは本筋では無い。可動範囲はボールジョイントによってそれなりになっている。しかし、接地性は良くないのであまり立たない。チェインガンの差し替えは引き抜く時に力がいるので破損には気をつけなくてはならない。悪い事ばかりでは無い。モンキーダンスがやりやすかったり、顔の差し替えパーツもついている上に関節はリボルテックよりも素直だ。おまけのガチコも隣に立たせて置けば雰囲気も出ている。欲を言えばハート顔と持ち手を左手にも欲しかったが全体的には満足しているので星は5つにします

造形に関しては概ね満足です。顔の大きさや肩幅のバランスなど、リボ版のキングゲイナーを持っている人から見ると、やや違和感があるかもしれませんが、こういう体型もアリだと思います。しかし、可動域の狭さ、動かしにくさが、造形の足を引っ張っている印象を受けます。特に気になったのが首、肩です。首は襟の部分が干渉し、ほとんど上を向かせることができません。これはデザイン上仕方がないとは言え、何かしら対策を立てて欲しかったです。肩は胴体からボールジョイントの突起が出ているだけの非常チープな作りになっており、派手なポーズをとらせようとすると、腕が外れます。アクションフィギュアとして致命的です。なにより残念なのが、この商品がrobot魂のキングゲイナーシリーズの一作目だということ。最近のrobot魂は新しい作品の機体をちょこちょこ出しはするものの、一作目、二作目で躓き頓挫する傾向が多く見受けられます。キングゲイナーはガンダム等のように機体数が多い作品では無いので、シリーズとしての寿命が短いのは当然ですが、だからこそ主人公機に全力を注いで欲しかったと思わざるを得ません。ガチコを抜きにしてでも、もう少しキングゲイナーにリソースを割いて欲しかった。値下がりして、造形が好みなら買いだと思いますが、定価で買う価値は無いと思います。また、買う前にレビューサイト等で可動域を確認しておいた方がいいです。