Andrew Wyeth: Snow Hill

This is a fairly concise book that focuses mainly on the one painting, "Snow Hill." I'm a very big fan of Andrew Wyeth's work and so it was great to see some larger reproductions of portions of this painting that really bring out some of the nuances of Mr. Wyeth's brushwork and feeling. The essay is well written and covers some other paintings of Wyeth as well as some art that may have inspired or contributed to Wyeth's inspiration.

アメリカの具象画を代表するアンドリュー・ワイエスの晩年の作品、『スノー・ヒル』に関する論考と分析をまとめています。絵は、ワイエスが暮らしたフィラデルフィア州チャッズフォードにあり、画題にもよく登場したカーナー牧場を背景に、土地の冬の風物である木のモニュメントの周りで踊る人々を描いています。とてもリアルで楽しげですが、よく見ると登場する人物は、いずれも過去にワイエスが描き、世界的に知られるようになった人達ばかりです。右端の緑のコートに身を包んだのはヘルガですし、左中でステップを踏むのはカーナー夫人のようです。つまり、この絵はワイエスのモチーフとなってくれた人々が集う、想像の一場面であり、現実の風景ではありません。描かれている時点で故人となっている人もいて、楽しげな雰囲気とは裏腹に、この絵には死の匂いも濃厚に漂っています。解説では、この絵が持つ多義性・多面性についても触れられています。薄手の本ですが、ワイエスのリアリズムと仮想・イマジナリー的な面をよく表す作品を通じた優れたワイエス論になっています。

Informative!

great copy and price was fair